院長ブログ

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病院で勧められた「テニスボールでゴリゴリ」は、やってもいいものか?

こんにちは。
先日、腰痛経験のあるクライアントさんからご質問がありました。

 
以前ぎっくり腰をして先生に治していただきましたが、寝不足や多忙などが重なると、腰に違和感が残っています。労災にしたので、病院にも今も行っていまして、そこで腰を診てもらった時に、「あなたの腰痛は、腰の筋肉の左側と、股関節の筋肉が硬いのが善くない。だから、そこをテニスボールみたいなものでゴリゴリしてほぐして下さい」と、アドバイスされたので、毎日続けています。ただ、今は腰だけでなく、膝も痛いです。テニスボールのほぐしはしても大丈夫ですか?


という、ご質問でした。


ちょっとくらい、いいんじゃない」は本当にいいのか?


こういった「テニスボールでほぐす」ような、まさに対処療法的で、何の根拠のなく、誰でも考えつきそうな方法って、だいたい、善くないケースがほとんどですが、

まあ、腰に違和感ある。ってことなので、

「まあ、本当は善くないけど、腰に違和感があって気になるのでしたら、ちょっとくらいいいんじゃないですか?」と、その時は回答はしました。



テニスボールが、「膝の痛みの原因」になっていた!?


でも、その後、身体の状態をチェックして診断していくと、どうやら、そのテニスボールのゴリゴリしたことが、膝の痛みの原因だったことが判明しました。


診断ではまず、痛みのある膝の周辺の筋肉に、過度な緊張があり、その緊張が膝の痛みに関連してることわかりました。

そこから、膝周辺の各筋肉の筋力テストで力が入るかどうか?確認したところ、

テニスボールでゴリゴリした股関節と腰の筋肉だけ力が半減し、30%くらいしか力が入っていませんでした。

ゴリゴリしたところを触ると熱感があり、どうやらテニスボールのゴリゴリによって、筋肉の繊維に小さな傷をつけ、その無数の小さな傷から炎症を起こしていました。

それによって、股関節や腰に力が入らないために、膝に負担がかかり、膝の痛みが引き起こされた。というメカニズムでした。


「硬いところをもみほぐす」はNG

筋肉の繊維は、繊細なのでゴリゴリすると筋肉の繊維に傷をつけます。
それを繰り返すと筋肉が作動しなくなり、力が入らなくなります。

マッサージをよく受ける方は、筋肉に力が入りにくくなっている方がよくおられます。


「筋肉が硬い」には2種類ある


まず、筋肉が硬くなっている原因というものを知らないといけません。

筋肉が硬くなるケースには主に2つあります。

①筋肉そのものが縮んでしまっている状態。
(イカに例えると、水分が無くなったスルメ状態)

②神経が「縮め!」という指令を送り続けている状態
(筋肉の水分はある状態。スルメになっていないけど硬い。神経や脳の誤作動状態)


ほとんどのケースが神経の誤作動

この2種類のケースですが、ほとんどが②の「神経や脳の誤作動」です。

筋肉がおかしいのではなく。筋肉は正常。原因は、脳や神経の誤作動。

なので、筋肉をほぐしたところで、また脳や神経から「縮め!」の指令が送り続けられれば、筋肉はまた硬くなります。

このブログでも度々お伝えしていますが、大切なことは「脳や神経の誤作動」を治すこと。そうすれば。「縮め!」の間違った指令はなくなり、硬い筋肉は自然と緩みます。


いい加減な診断と治療に惑わされない


身体を科学的に、分析すれば誰でもわかることなのですが、いまだに「非科学的」でいい加減な診断と治療がいろんなとろこで行われています。

本当の原因を探しもせず、レントゲンや画像で原因が確認できなかったら、もみほぐす。ストレッチする。電気治療する。など、アバウトで、対処療法が世にたくさんまだまだあることが不思議でなりません。

皆さんは、科学的で、エビデンスに沿った、きちんとした施術を選択されることをお勧めします。それが、自分の大切な体を守ることにつながります。

今日は、「テニスボールでゴリゴリ」してもいいのか?の質問にお答えしました。

広島市、三原市、岡山市で
最高の体調を作り出すサポートをしています

みどりい整骨院
広島市安佐南区緑井4-11-12
西尾龍伸
tel:082-876-0115

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主に根本からの改善を提供することを目的とする施術を行っています。
根本的に善くするための鍵は実は痛い場所と別の所にあることが殆どです。
そのため、問診と体の検査に充分な時間をかけ、クライアントさんの理解を深めることと的確な施術に繋げています。
これまでどこの治療院に行っても改善されなかった方、ぜひ当院にお越しください。

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